近頃あらためて、早期対応の大切さを感じています。
わが家は学校側の理解と協力のもと、子どもにあった対応をしていただいているので、落ち着いて生活し、持っている力も発揮できるようになっていますが・・・

「学校に行きたくないと言っている」「コミュニケーションが上手くとれない」などの親御さんの相談を受けて「療育センターや医療機関に言ってみては」と教師が伝えても、なかなか受診にはつながりません。
本人のわがままだと捉えられたり、父親や祖父母が受診を止めたりしています。
子どもが大きくなればなるほど、対応に踏み切るエネルギーは大きくなるようです。

発達障がいというと、「昔はこんな子はたくさんいた」→「病気や障がいではない」→「大人になれば普通になる」と考えられているケースをよく耳にします。
社会のあり方が昔とは違うこと、昔は診断基準がなかったこと、病気ではなく脳のタイプであることへの認識がないためだと思います。

見た目が周りのみんなと変わらないので「障がい」とは見えないし、「障がい」とは思いたくないですよね。
わたしも「障がい」だとは思っていません。脳のタイプですから。

うちの子は自閉症スペクトラムですが、子どものことについて色々と勉強するまで、「自閉症」というものは、自分の殻に閉じこもっている人たちだと思っていました。
どなたかの著書にだったと思いますが、「自分の世界に閉じこもる」という表現を見て、まさにぴったりだと思ったことを思い出します。
独特の感じ方や考え方の中に生きているので、こちらのものさしではかみ合いませんが、あちらの世界に降りて考えようと思うとき、理解が広がり意思の疎通がはかれ、進む道が見えます。その子の持っている可能性も見えてきます。

残念ながら、学校の先生が気づいても、医者ではないので診断はできません。親が受け入れて認めることからしか支援はスタートしないのです。
中学入学、高校入学、大学入学といった環境が大きく変化するときに「不登校」という状態になり、それでも普通を強いられて「うつ」や「統合失調症」という二次障害を引き起こしている話を聞くたびに、辛い気持ちになります。

子どもが困っているのに、今を、普通と同じに過ごすことが大切ですか?
将来、親がいなくなってからも、社会の一員として、大成功はしなくても誰かの役に立ちながら、できるだけ自立して生活することの方が重要ではないですか?

妊娠中に物音や臭いが耐えられなかったり、辛い出来事があった時に誰とも話したくなかったり、そんなことを日常的に体験していることを想像してみてください。
受診するとすぐに「障がい」と診断されてしまうのではと不安なら、まずは、子どもが何に困っているのかを聞いたり、関連する本を読んだり、電話相談を受け付けている機関に相談してください。

HAHATO.COはまだ京都市と岩手県盛岡市しかありませんが、支援活動をしている保護者団体や当事者団体も全国的にあります。
「発達障がい ○○市」などで検索してみてください。
ひとりでも多くの方が、今すぐに適切な対応へ踏み切ることを願います。
今日より早い対応はできないのですから。

早く受け入れてあげてください

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